子供時代の仕事と私

私は、小さな商店の3姉妹の次女に生まれ、
小学校に入る少し前頃から仕事をしていた記憶がある。
仕事と言っても内職仕事に近い、贈答用の商品を包装することである。

私は3姉妹の真ん中なので、家族の末端の仕事をやりながら、
同時に妹がさぼらないように見て、仕事を与えると言う役割。
包装やのし紙付けなどの重要な部分は、大人や姉がやるので、
私の仕事は主に、検品(汚れや傷など、商品に問題がないかの確認)を
妹とやり、大人達の手が止まらないように、
テープや紙の補充をちょっとしたスキに用意し交換するというもの。

特にお葬式用の引き物の仕事は、
家から帰って来たその日にやらなければならず、
とはいえ、突発的に発生し、納品日や時間が決まっているので、
家族中で集中して、その作業をした。
寝る直前や学校に行く直前までやり、父親に車で送ってもらう事もあった。

他にも、年末年始はタオルを畳んで、のし紙をつけ、
ビニールに入れるという事を、一人でやっている事もあった。
もちろん、雑にやる事は許されないので、もらう人は一つなんだから、
一つ一つ丁寧に・きれいに・早くやる事は、家訓の一つのようだった。

夏などの時間のあるときは、好きだった縫い物をやったりしていたが、
趣味で好きだからと言う感じが、お店に来る子にあげたいから、
と巾着袋を小学校のうちに何個も何個も作っているうちに、
100個近く作ったりして、縫い物がちょっと飽きてしまった感がある(笑)

デザイナーと言う仕事は、
こんな子供時代の延長線上にあるような気がしている。
仕事の内容こそ違っているけれど、根本的な仕事のスタンスとしては
全然変わっていない気がする。

年齢を重ねて来て思う事は、体調だけは崩さないように頑張りたい。
ただそこに尽きる気がしている。